澤田とその男は、かなり親しげな感じ・・・





「じゃあ、俺は帰ろうかな…明日は朝から会議だし」

「そうだったんですか…遅くにすみません」

「いいよ。美紅の顔見れたしね…また明日から頑張れそうだ」


・・・!?



美紅!?

あの男……澤田のこと下の名前で呼んでやがる。

しかも呼び捨て…







「あはは。相変わらずお上手ですね」

「俺はマジで言ってるんだぞ」

「はいはい」


クスクスと笑いながらタバコを消す澤田。

するとあの男は車に乗り込み、運転席の窓を下げた。






「じゃあな美紅。また連絡するよ…」

「はい。今日はありがとうございました…」

「おう!またな」

「おやすみなさい」


澤田がペコッと頭を下げたあと、男に笑顔で手を振った。

男は運転席の窓を上げ、車を走らせて行ってしまった…





俺は柱に隠れながら、走っていく車をしばらく目で追う……








「なにやってんの?」



ビクッ!!!