マンションの外で、澤田がタバコを吸っているのが見える…


俺は小走りで外に出て、澤田に話しかけようとした…その時……。









「ハハハ」


………!



急に笑い声をあげる澤田。

思わず足を止める俺。






「ごめんなさい。車返すはずが、逆に送っていただいちゃって…」


澤田が誰かに話しかけている。



一人じゃないのか…?

もしかして…車を借りた知り合いの人と一緒?






「いいよいいよ。帰りに女の人ひとりじゃ物騒だろ?」



!!!

男の声!?






俺は気づかれないように、マンションの入り口の柱からそっと顔をのぞかせた。






「それにしても今日は暑いな…」

「ですね。もう毎日やんなっちゃう…」



…………。

澤田の隣には30歳くらいの、爽やかな男がいた。