澤田は○○町駅前の公衆電話の横にしゃがみこみ、膝を抱えうつむいていた。

横には数本のタバコの吸い殻が捨ててある。







「…澤田」

「――っ!」


声をかけると、澤田はびっくりしたように顔を上にあげる。





「横山くん…」

「お待たせ。悪りぃ…待った?」


原付を停め、タバコに火をつける俺。





「ううん、全然…それよりごめんね」

「なにが?」

「…迎えに来てもらっちゃって」


俺から視線を落とす澤田。





「別にいいって…気にすんなよ。」

「・・・・」


何故かぎこちない俺たち。





「ん…」


澤田にメットを差し出す俺。

澤田は「ありがとう」と言ってメットをかぶった。