「アンカーの人は並んで下さい」




俺が走る番がやってきた。




まぁ、いいや。

負けたら負けたで、大縄跳び頑張りゃいいんだから。








「葵斗―――!」

「………!」


俺の前に走ってる同じクラスの俊也(としや)が、あと5メートルくらい後ろから俺の名前を呼ぶ。





やべえ。

すぐ後ろに他の組のヤツがいるし(汗)




「はい!葵斗!」


俊也が俺に、赤いバトンを渡した。

俺はバトンをぎゅっと握りしめ、勢いよく走り出す。






「横山く〜ん!」

「頑張って〜」

「葵斗!」


俺を応援する声援が聞こえてくる。






ザザ


!!

後ろから、足音がだんだん聞こえてくる。