少しだけイライラする俺。






「ねぇ〜?」




後ろから、俺の制服のYシャツをツンツンと引っ張る澤田。






「あ?」

「今日ご飯どうするの〜?遅くなっちゃったし、今日はどっか外食する?」

「…らしくねぇ発言だな(汗)いつもなら“外食なんてもったいない”とか言うじゃん」

「そ、そうだけど…(汗)だって今日‥横山くん放課後残ってくれたし…疲れてない?」

「…別に。」

「そお…?」



澤田が俺を気遣う気持ちが、ひしひしと伝わってきた。






「別に俺は疲れてねーから。つーか疲れてんのは、先生の方なんじゃねーの?」

「え?」


歩道の信号がチカチカと点滅する。





「帰りにスーパー寄って買い物して帰ろうぜ。帰ったら俺がメシ作るから、メシ食って風呂入ったら今日は早く寝ろよ。昨日あんまり寝てねーだろ」

「………!」


歩道の信号が、青から赤に変わった。









「ありがとう…」