つい、さっきまでの感傷的な気分は、吹き飛んじゃった。 「いるんだろ?彼氏」 だから、何でそうなるのよ!? 「ちょっと、郁斗。誰から、何聞いたの?」 しかめっつらで、郁斗に近寄ると、少したじろぐ仕草をした。 「いや、だって、お前指輪してるんじゃん」 恐る恐る、郁斗は私の左手薬指を、指差した。