「お客さん、着いたよ」
30分以上かかってついた海。
タクシーから堤防におりた。
もう夕日は陰ってきていたけど、海は凄く綺麗だった。
「もう大分暗いな……」
タクシーのお金を払い終わった皐が、後ろに立っていた。
「うん…。でも綺麗だね……」
不思議と心が癒される。
「砂浜まで下りてみる?」
「うん」
砂浜の砂は久しぶりで、凄く歩きにくい。
「綺麗だけど、なんか切なくなるな……」
そう言って海辺に近づく皐。
「もしかしてさ……海も初めてだったり……?」
「いぃや。海は一度だけ来たことがある。」
「あっ、そうなんだ。」
今までの流れからして、海も初めてなのかと思った。


