慧斗の言葉に固まる私と若林さん。


「大体、若林さんに断りましたよね。」

「ッ、」

「僕は佐野さんと約束した。なのに、若林さんの個人的な欲で若林さんと前夜祭を過ごすなんて、なんのための約束ですか?」


若林さんを真っ直ぐ見つめて、慧斗は少しずつ追い詰める。


「失礼します。」


慧斗は、私の腕を引いて、その場を離れた。