「ぁ、佐野ちゃ~ん♪」

「雪ちゃん!!」

「帰ろっか。」

「うん。」


私たちは、ふたり並んで帰っていた。


「……そういえば、佐野ちゃん、なんで家のこと隠すの?」


一瞬、なんのことか分からなかった。

慧斗の家がバレた…??


そう思ったけど、雪ちゃんの口から出てきたのは、


「佐野ちゃんの家、凄い家なのに。」


違う意味の方だった。