「はぁ……。」 なんでここに来ちゃうんだろう。 ……私は、慧斗の家の前に来ていた。 ポケットから鍵を出して、家の中に入る。 「頭痛い……。」 私はソファーに身体を預けた。 一日振りの慧斗の家。 慧斗の香りに昨日の朝の言葉がフラッシュバックして、泣きそうになった。 「慧斗……好き。」 私はそう呟いて、そのまま眠りについてしまった。 『愛実、好きだよ。』 耳元で、慧斗の声が聞こえた気がした。