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 どんなにゆっくり歩いて行っても、やがては着く。あぁ、でも、少しでも、遅くなっただけまだましか。
 ウィータさんの家は、高級住宅街の一角にある。周りも、相当豪華だけど、ウィータさんの家は抜きんでて凄い。話によると一人暮らしらしいし、流石に大きすぎるだろう。お嬢様とはいっていたけど、どれだけ金持ちなんだ。
 あぁ、もう。余計に会いたくなくなってきた。
僕は使いの人に連れられながら、重い足取りで、ウィータさんの豪邸へと足を踏み入れた。