「なにかおこんないかなぁ」
 少女が、窓の外を見ながら言う。
 外を見ても雨、雨、雨。その一つ一つが激しく地面を叩きつけている。それが3日も続いているが、なぜか水没はしていない。
 少女が外を見始めて、何分が経っただろう。諦めて、他に何か面白いことを探そうと、部屋に目線を移した時だった。
 視界のすみの方に『アカイモノ』が見えた。
 少女は震えだし、今にも泣きだしそうだ。それでも、おそるおそる外を見る。