「先生、鍵を盗んだのはその2人じゃないですよ」


半強引に、俺達を連れて行こうとしていた先生を止めたのは、日高葉音だった


「じゃ、なぜこの2人がココにいるんだ?ココには、鍵が無きゃ入れないんだぞ?」


日高に、先生は食い付く

そんなに、俺達を犯人にしたいのかよ…この先生は…


「その2人は生徒会役員で、生徒会長の俺が2人に、屋上の掃除するように頼んだんです」


は?
生徒会役員?

誰が?
俺と春野が?

いつ?
どこでそんな話が?


「その証拠に今、栗林が持っている鍵は、生徒会用の鍵です。たしかめてください?」


俺は、日高から借りた鍵を見る

そこには、きっちり"生徒会"の文字が彫られていた