葬儀当日




チーン・・・

静かな金の音が響く


独特な煙りの香りと、ヒンヤリとした空気の中


「・・・・・」

「・・・・・」

リアと並び、両手を合わせて目を閉じた。



白井、天国に着いたか?

それともやっぱ地獄?

いや、多分天国でしょ。


だってアタシは

アンタと出会ってから

本当に強くなれた気がするんだ・・・・

アタシは少なからずとも、アンタに感謝してる。

だからきっと天国だな。



心の中で呟く。


頑張るからね?

アンタの分も・・・

ちゃんと生きてやる



アタシは一人納得しながら、そっと目を開いた。




見渡す限りが黒服の中、アタシとリアの制服姿はかなり浮いていた。



親類だと思われる人達に頭を下げて、足早に立ち去ろうとした間際


一人の老人が視界に入る

歳老いたお爺さんは俯きながらただ一人、涙を流していた。


「・・・・・」


人殺しとは一緒に住みたくないんだってー


白井の言葉が頭に過ぎった。