ガチャ


部屋を開けると・・・・


「・・・・・何これ」

アタシ来た意味ないんじゃないだろうか・・・


「酒弱いのに飲むからだよ。」

立ち尽くしたアタシに
那智が呟く。


部屋の中はわずかな月明かりだけ。


竜のベットでは、竜と雅が抱き合って眠っていて

床には祐樹と美咲が雑魚寝してた。

完全に酔い潰れてる・・
暗がりでも真っ赤な顔してるのが見てわかる。



「勇ちゃん・・は?」

「帰った。」

恐る恐る尋ねるアタシに那智がシラッと答えた。


「・・・・そう。」


唯一の逃げ場がなくなってしまった・・・・


こんな状況で二人なのは気まずい。


床に散らばったスナック菓子やビールの空き缶をよけて、地べたに座る。


那智は出窓のそばに立って、窓を開けて煙草をくわえた。


意識してるのはアタシだけだろうか。


月明かりに照らされて、うっすらと那智の髪の先が青白く光る。


その・・・・・

那智の横顔を眺めて


綺麗で、

目がはなせなくなって・・・


切なくなって・・・・


どうしたらいいのかわからなくて・・・・