「よし、行くか。」

祐樹の声で皆立ち上がり歩き出す。






「お~い!!待てよぉ!」

手を振り駆け寄って来たのは・・・


那智(なち)。
端整な顔立ちにスラッとした体。
女の子は皆振り返ってしまうタイプ。
とび職をしていて、気まぐれな性格。





「ったく遅せぇんだよ」

「いつもこの人最後だからね」

「おし行くぞ。」





皆好き勝手に歩き出す。


でも向かう方向は同じ。



駅裏にとめたバイクにまたがって、長い坂を上っていく。