[完] スマフォン忍者 HISANO

 瞳美は顔がプックリ膨れている。

 啓仁は幼い態度だなっと思う。そんなことを思っていたら、我に返った。

「まぁ、とにかく俺が瞳美の数字を教える。

 寿乃ちゃんは今事件解決に忙しいんだから。」

 啓仁は寿乃の方を見る。
 寿乃はちょっと嬉しそうに見える。


「って、あんた中二でしょう。瞳美が今やっているのは中三の。」
「俺にそんなの関係ねぇ。
 俺、数学だったら寿乃ちゃんにだって教えられるんだぞ。」

「そういえばこの間、数Bやっていたね。」

 数B(数学Bの略)となると普通、高二でやることが多い。

 今、数学Aをやっている寿乃から見れば、すごいと思う。

 寿乃自身、数学はまあできるが、啓仁ほど才能がない。