[完] スマフォン忍者 HISANO

「ああぁ、そうそう瞳美ちゃん。

 エイイチとそうやって、顔を知らずにやり取りして大丈夫なの?」

 寿乃はしょぼんとしている。

「大丈夫、だーいじょうぶ!」

 瞳美の笑顔に騙されたくないと、寿乃は思うばかり。

「誘拐とかされない自信ある?」

「もう、寿乃ちゃんは心配性なんだから。」

 瞳美は寿乃の肩をポンとたたく。

 きっと、悪気はないと思っているのだが。


「おぉっと夕食の時間だよ。」

 時計は六時半を指している。

「あっ、そうだね。」

 寿乃と瞳美は仲良く部屋を出た。

 でも、寿乃はなんか落ち着きのない顔だ。