[完] スマフォン忍者 HISANO

 何か、何か、何か・・・

 
 ふと中学二年生の時の記憶へ吹っ飛ぶ。

 あのころは楽しかった。

 “リア充”とはちょっと違うのだが。

 今の状況から見れば、楽しかった。

 受験、ましてや進路なんて全然考えていなかった。
 そんなの、自分とは関係ないと思っていた。

 そんなことを考えていたら、友達に、学校に、家族に。

 広い空に、潮風のにおいとよみがえってくる。
 今の都会の環境より、ずっといい。

 あの頃の寿乃は、毎日が楽しくて仕方なかったんだと今気づく。


 でも、一つだけ悲しい話を思い出してしまった。


――うみ子がいなくなった。
   あの日、学校で普通に会って、バイバイした。
   あれが最後だと、誰が思った?――