[完] スマフォン忍者 HISANO

 啓仁は寿乃に言われた通り、妨害電波のアプリを出す。

 すっと指を動かして、すっと。

 リテモがある方向に向け、スマートフォンを構える。

 でも、腕ふっているから合わせにくい。

 他の電子機器に当たったら大変。

 それでも、啓仁はこれにかける。


――一定の速さがあるから、えっとこれは一秒前後に一回・・・。――

 今だ!

 啓仁は決定ボタンを押した。

 何も音を立てずに、妨害電波を一瞬送る。

 一瞬でもやられると、リテモはダメだからね。