空の瞳が大きく見開く。 『なん『空さーん!!時間です!!』 空が何かを言おうとしたとき、タイミングよくスタッフさんが空に声をかけた。 「じゃあね。」 私はその場を走り去った。 校内を走り回った。 汗ばむ体なんて気にしない。 蝉の声も気にしない。 ただただ走り続けていたとき、 誰かにぶつかった。 『ごめんなさ……』 「和花?!どうしたの!?泣いてるじゃない!!!!」 ぶつかったのは、 真澄だった。 泣いて…る? 私、泣いてるんだ。