でも、 お前が幸せを手に入れるときに 誰かを踏み台にしなければならないなら。 僕は、自ら踏み台になってやるよ。 僕は真剣な声で話した。 「お前、体育館裏にいるだろ。 ……あの子のことを好きなくせに、別れたショックから?」 分かってる。 だから、聞く。 これくらいの意地悪、許してくれよ? 分かりきられていたことが悔しかったのか、 《……まぁな》 と、あいつは素っ気なく答えた。