心はいつも、貴方とともに

見張りの兵士を見つけ、ジークはさっとアミリアの口を塞いだ。



「だから、今から世界を知りに行くんだ。」



兵士をやり過ごし、ジークはアミリアに微笑みかけた。



彼女は嬉しそうに顔を輝かせる。



朝日が昇り始めたころ、2人は無事に城を抜け出した。



あちこちを興味津々で眺めるアミリアの手を引きながら、ジークは小道を進んだ。



「もう少しいけば、街に出る。」


「どんなところなの?」


「活気がある。
確実に城内よりも賑やかだ。」


「賑やか?
パーティーみたいなの?」



彼女にとって、賑やかとはパーティーのイメージらしい。



くっくっと笑って、首を振った。



「いや。
パーティーには作法があるだろう?
そんなものはなくって、もっとバラバラな感じだ。」



バラバラ、と呟き、アミリアは考え込む。



考えても、わからないだろうな。



街の連中は、彼女にとって初めての人種だから。



「ほら、着いた。」



ゲートをくぐると、そこから先はずっと商店が続いている。



もうちらほら開店しているところもあった。



アミリアはあんぐりと口を開けたまま、動かない。