「何とかギリギリセーフだね」 グラウンドに着き、ひとまず安心する。 「二人とも超ギリギリ」 さっき別れたばかりの崎本くんが、そう言って笑う。 今日の集まり覚えていたなら、さっき教えてくれてもよかったのに…… と崎本くんを見ながら思った。 「暁人っ」 後ろから飛び付くように榛名くんに密着したのは由香里ちゃん。 こんな時に同じ実行委員なんて、ちょっと気まずい。