「あ、麻有。榛名くんは大丈夫だった?」 教室に入るとさくらちゃんや崎本くん達が一斉に私に視線を向ける。 「うん。大した怪我じゃないからすぐ治ると思う」 そう答えてベランダを見る。 崎本くんや小沢くんたちから一人離れ、高木くんは他のクラスメイトと喋っていた。 多分さっきの後だから、彼も今は気まずいんだと思う。 「紫苑のやつさ」 崎本くんが話しだし、私にはみんなの方に視線を戻した。 「頑なに口閉ざして理由とか何も言わねぇの」 と飽きれた様子で腕を組む。