「あーあ…最悪だよ夜の学校なんて…」

秋雨が月姫の背中に隠れながら廊下を歩く。

女子生徒に先頭を歩かせるとは何事か。

「何であんた私の後ろに隠れるのよっ!男でしょっ!先行きなさいよ!」

月姫が秋雨を前に出させようとする。

「やだよ!幽霊とか出てきたらどうするんだよっ?」

「だから前歩けって言ってんのよっ!」

秋雨を引っ張る月姫と、断固拒否する秋雨。

「お前が木刀で引っぱたいてやればいいじゃんか!」

「その木刀が幽霊には通用しないのよっ!」

んぎぎっ!と歯を食いしばって秋雨を引きずり出す月姫。

秋雨も土俵際踏ん張る。

「のこったのこった♪」

「いや夕先輩、相撲じゃねぇし!」