「女性は霊障にやられたって事ですね?」


「霊障? なーにそれ?」


「霊的障害。霊とかの仕業によって、病に侵されたり不幸になってしまう障害ですよ」


「そう言う言葉が有るんだ?」


「一般的には、あまり知られていない用語ですけどね」


「ふーん」


 霊障って…


 部長には初めて聞く用語なのだ。


「三村さんの頭の奇病も、霊障によるものってなるワケですね?」


「まあ、そうなるよねぇ」


 輝人は志穂嬢の頭の腫れ物の状態を思い浮かべた。


「本当に、霊の仕業だと確証出来ますぅ? この前、見た時は単に頭皮がコブみたいに赤く晴れ上がっている状態にしか分からなかったんですよね」


「私たち素人じゃ分からないわよ。調べてみなきゃ」


「どうやって?」


「実は私、あのコの頭の部分をコッソリとケータイのカメラで撮っていたの。すぐにオカルトハウスって言うサイトにアクセスして写メを送ったから」


「分かった! サイトの方で、分析してもらうんですね?」