「ちょっと待ちーや‼」


ダミ声を張り上げたのは


わたしの前のオバさん


「こんだけ待ってんやで‼せめて1人1個にしーや‼」


ど迫力だ


列の後ろから拍手と歓声が


諦め族・最後の抵抗だ


けどわたしは立ち尽くす


そりゃー気分は良いけど


どちみち回ってこないしー


「みんなのザッハトルテやで‼」


関西弁の効果は絶大


前の四人は顔を見合わせ


遠慮して1個ずつに…


「じゃ四人で二つで」


えっ?


なんですと?


四人は友達だから


分け合って食べるですって?


か、神様だ!


神様・ザッハンが君臨した‼