怒りが消えた代わりに、 脱力していると、明之が言った。 「それじゃ史彦の願いも叶えようか」 「……何言ってんの?」 まさか、戻ってくるとか? ……でも引っ越すにしても、 時期がおかしいだろう。 だから期待はしないけど。 そう言うと、 再び彼はにやにやしだした。 「向こうではさ、 新年度は秋からなんだよ」 だから帰ってきたんだ。と、 そう言われた。