「ねぇ悟くん、そのブレスレット何?」


圭吾さんが出かけた後、悟くんにきいてみた。


「羽竜の地所で採れる石だよ。僕らの力は土地に根差しているからね、よそに来ると力が弱まるんだ。でも、これをつけてるとかなりマシになる。兄貴はよその土地に出かけることが多いから、いくつか作らせたみたいだね」


へぇ


「まぁ何にしろ圭吾に任せときゃ心配いらないよ」


「うん」


「さてと、これから何したい?」


「ちょっと荷造りしたいの。ここを出るときはずっとあの家に住むとは思わなかったから」


「OK 手伝うよ」


キッチンからなっちゃんと航太が戻って来た。


「しーちゃん、わたしここで勉強していい?」

なっちゃんが言う。


「どうぞ」


なっちゃんはカバンを取りに家に戻った。


「君のお姉さんってマイペースだね」

悟くんが航太に言う。


「ああ、いいだけ天然だよ」

航太は苦笑いを浮かべた。

「しーも天然だけどな。おまけにガキだし」


「誰がガキよっ!」


「彼氏にだまされんなよ」


「しづ姫じゃ圭吾には歯が立たないよ」

悟くんが肩をすくめた。


「だろうな……」


そこで意気投合なのっ?