「今日はこの国を出る。ないとは思うがお前の顔を見られない様にしとけよ。」


噂を流して2日。
街人は噂通りの集団を探しているから私たちは簡単に国を抜けられると思う。


「分かってるわ。国内にいる以上仕方のないことだもの。」


私たちは旅に必要なものを揃えておいた。
これなら5日は野宿で大丈夫だと思う。


「この恰好じゃ正規ルートは無理だ。裏ルートには犯罪者が山のようにいる。戦闘になったら即効俺の後ろに回れ。」


アランの言うことは的を得ているので頷いておく。
なんだかアランに頼りっきりな気がしなくもないけれど・・・。


「・・・お前は余計なこと考えなくていい。大人しく俺に守られとけっつっただろ。」


アランはいつも私が欲しい言葉をくれるんだもの。