「お前、随分な姫様だな。百聞は一見にしかずとはよく言ったものだな。」
それはそうだろう。
私は昔から良い姫を演じ腹に魔性を秘めるタイプだったもの。
「幻滅したかしら?」
私は少し挑発したように言う。
「フン、知るかよ。現実知らねぇ箱入り娘は御免だ。大体俺はアサシンだぜ?腹に魔性秘めてるくらいが調度いい。それにお前はおかしくねぇだろ。嘘だらけの中で良い姫を保ってられたのには尊敬するくらいだ。」
やっぱりアランは他の人と違う。
私が姫だからって媚びないし容姿に騙されて色目使ったりもしない。
無遠慮だし俺様だし・・・。
けど信用できる。

