君の魔法がとける瞬間(とき)



ふぅ…………。

と息を吐いて心臓の鼓動を落ち着かせる。




気がつけば、私は無我夢中で歌っていた。




マイクを持つと、不思議と緊張が消えていたんだ。





歌い終わると、会場は拍手で包まれていた。



「素晴らしい!ありがとうございましたぁ!」



司会の人がまとめに入ろうとする。



「ちょっと待ったぁ!マイクあと四本!!」





愛舞さんは、そう言って立ち上がる。





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