君の魔法がとける瞬間(とき)




「う、歌です!」


半ばヤケクソで答える。



「お〜!そうなんだよね!すごく上手いって書いてあるんだけど、披露してもらえる?」




え!!!


そんなぁ…。



「やれ、佑月。何かあったら俺らが助けるよ」




「陽斗さん…」




「どうした?歌える?」


司会の人は、不思議そうな顔をしている。




「わかりました。」



歌を歌うなんて、何年ぶり?


それくらい久しぶりだった。


歌うことが私、大好きだったから。



マイクを持たされ、ステージに立つ。




下手くそだけど…
皆さんごめんなさい!





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