君の魔法がとける瞬間(とき)



「あはは。元気だね〜!
君は新メンバーだそうだね!」




「はい…そうです」



ぷしゅ〜…。


体がだんだん熱くなるのが分かる。



「おバカ」



と陽斗さんに頭をコツン、とやられた。




「君はさ、特技があるんでしょ?」



「はいっ…?」



司会の人にそう聞かれて、再び困る私。




特技なんてない〜!!



どうする……私!



助けを求めるように、里美さんを見る。



すると、里美さんは分からないようにジェスチャーをしてくれていた。




里美さんのジェスチャーは、マイク。



え??


歌?





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