そしてドキドキはおさまる事なく、 撮影は始まった。 唯一の救いは、里美さんがいること。 「佑月ちゃん!私の楽屋で着替えなさい。化粧も頼んであげるから」 困っていた私に、里美さんは小さな声で伝えてくれた。 「里美さん…!すいません!」 誰にも見られないように、里美さんについていく。 「……あいつ」 ただ一人を除いて。 _