君の魔法がとける瞬間(とき)



ロビーに行くと、ちょうど陽斗が戻ってきていた。



「あれ…碧空…。佑月と一緒じゃなかったのか?」




陽斗は不思議そうな顔をしていた。



「佑月…お前のところにも行ったのか?」



俺のただならぬ表情に、陽斗も何か感じとったみたいだ。



「いや、あいつが海で一人だったから…声かけたんだ。佑月に…何かあったのか?」





「あいつが…佑月が、いなくなった…。愛舞と響のところにも行ったみたいだ…」




「なんだって?!そういえば…あいつ様子が変だった」



「碧空さーんっ!!」



愛舞と響もホテルに戻ってきて、4人が揃った。




「佑月を…探すぞ」




プルルル――



俺たちが動き出そうとしていたのを、神はまるで見ていたように…




タイミング良く電話が鳴った。





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