陽斗さんに手を引っ張られて歩く。 「は、陽斗さん! やっぱり大丈夫です!! その前に私の家知らないですよねっ!?」 私はその手から逃れようとしていた。 だって…家が分かっちゃたら…いろいろ聞かれちゃうよ…。 急に立ち止まった陽斗さんは、今まで見たこともないような真剣な顔で…私の手を離さなかった。 「は…陽斗さん?」 「佑月…聞いてくれないか。俺は………」 真っすぐと私を見つめるその瞳に 私は反らす事が出来ない。 「佑月は、俺が送ってく。ハルは次授業だろ」 「…………………碧空」 _