中に入るとやはり慣れない
厳ついおじ様方
軽い会釈と挨拶をしながら
松本さんの所に向かった
襖の前に立つと中から
「実羽さん、どうぞー」と
さすが組長だ
扉の前に立っただけで
私だと分かるなんて
・・・とは言っても、
これは日常なので気にせず
扉を開けた
松本さんは木の机の前に
胡坐をかいて座っていて、
見ていた書類から視線を
外して私をみた
「ごめんねーわざわざ・・・って、え!
何々実羽さん、
こんなにオシャレしちゃって~」
相変わらずテンションの高い
松本さんは、私を見るなり目
を瞬いてから満面の笑みで
凝視してきた

