約束【短編】


でもこの時私はそんなこと
気にしなかった

「夜桜、綺麗でしょうね。」
「・・・行きたいの?」
「えっ」

ドキリと、胸がなる

・・・もしかして、なんて期待が
膨らんで、でも拓哉はやっぱり
私には無関心だった

「僕は行かないよ」

「・・・えっ・・・」

「せっかくの休みだし・・・
 君、行きたいなら言ってくれば」

「・・・・・・・・・・」

あっさりとした拒絶に
私はそれ以上何も言えなくなった