「そっか、わかった!!」



って何が?


とあまんまり大きなリアクションにわたしが驚くと、

「奴は運命の出会いを待っていた。

つまり、それが霧子だった、ってことじゃん!」


「え、ええぇ~~」


そんな恥ずかしい解釈が成り立つ程、世の中甘くないと思うけど。

咲の目は真剣そのものだった。


「だって、女のあたしから見ても、霧子は特別種だし。

そりゃ、見た目はそこそこいいけど、取っ付き難いのは超高校級だし。

第一、あの山之辺の変わり様って、異常だし。

あいつって、凄く冷めた性格だったんだよ。

見た目はチャライけど、中身は硬派で。

寄って来るのは何時も女の方からで、あいつからアプローチしたなんて聞いたことないし……」


「って……

咲って、随分山之辺君のこと詳しいんだね?」


と、わたしがそう言った途端、咲の顔が真っ赤に変わった。