そんな端から、触れた唇の柔らかさが蘇る。 あいつから、仄かに香る草の匂い。 抱きしめられた温もり。 耳に残る、あいつの声。 吐息。 足音。 触れる手の動き。 う~ん どれも、心地よくはあっても、拒むものじゃない、って気がしたんだ。 わたしは、人恋しくて仕方なかったのかもしれない。