わたしは、放送機器の電源を落とすと、速やかに廊下へ躍り出た。 こんな地味な放送委員の仕事を、真面目にこなしてるのはわたし一人で。 だから、こういう公私混同も、許されて然るべきだと。 罪悪感を拭い去るため、わたしは自分で自分を納得させた。 職員室は、放送室のすぐ隣り。 わたしは、やつが姿を現すのを今か今かと待ち構えていた。