思った通り、案外容易にその正体が明らかになった。 山之辺正哉。 二年三組。 中肉長身、ルックス良し。 三組ってことは…… 文型クラス? だからかな、その姿はいつも女子に囲まれていた。 中心に収まったやつは、それでもニヤケルわけでなく、斜に構えた仏調面で写っていて。 あの時の不思議な香りは漂ってこなかった。