動揺していたとは言え、わたしの観察眼はやつのタイの色をしっかりと記憶していた。 同じ学校なのは、制服を見れば歴然としていたから。 あのブルーの二本線は、わたしと同じ二年の証。 とは言っても、我が校は学年十クラスもあるマンモス校。 只でさえ友達付き合いの薄いわたしに、人探しは至難の業だ。 そこで閃いたのは、修学旅行の集合写真。