もはや万事休す。 恥ずかしいという気持ちの向こう側。 それは何を探しているのか、何を目的としているのか。 自分の身体が自分でなくなっていく。 わたしの意識は宙を彷徨っていた。 「霧子……、綺麗だ……、全部俺のものだ……」 重ねられた唇から、囁きが漏れる。 それが嘘でも誠でも、今はその響きが心地良い。 ――あぁ、もぉ、どうにでもしてっ!