「……さ・ん・て・ば……」 と口元を震わせて、わたしは目覚めた。 目の前の病院のベッドには、寝息をたてている母の姿があった。 わたしは母に付き添うつもりが、疲れて眠ってしまったようだ。 今日、物理の授業中、担任から呼び出されたことを思い出した。 夜勤明けの更衣室で母が倒れたと、学校に連絡が入ったのだ。。