「屋根に上ろう」

佳伊はそう言ってまだ呼吸の荒い柳をかかえ、屋根へと飛びあがった。勿論念力でだ。

屋根にある窓から中をうかがう。
20人くらいはいるだろうか?男たちが集まっている。

寒気が背筋をおおう。
許せない…
柳の殺気がわいてくる。

佳伊が頭にポンと手をのせた。

「焦るな。まだだ。ちゃんと来るから」

柳は佳伊を見た。

「誰が?」

「羅我とまこと」

「えっ…でもここを教えていないんじゃ…」

「まことが予知して来る」

佳伊が信頼しているのは分かるが今行き当たりばったりで来てるのにどうしてわかるのか?
柳はまだこの3人の繋がりが分かってなかった。

その時声が響いた。

「この能力で世界を支配するのだ!!この集会は重要だ!全員の意思の確認をする」

佳伊はにやりと笑った。

「柳、でかした。天使がそろってる。いけるぞ」

「佳伊様」

テレパスが響く。まことだ。

「羅我が出入り口に着きました」

本当に2人が来た。柳は驚いた。

「よし、突っ込むぞ。まことは待機。羅我、柳、行くぞ」

佳伊は思いっきり天窓を足で叩き割った。