「華帆(かほ)、待てって!」 「やだ!ついてこないでよ!」 私は今やっかいなのに追いかけられてる 小さい体を軽々しく動かすそいつは 簡単に私に追いついた 「捕まえたっ」 「きゃっ!」 ドサッ 中庭まで追い詰められて 私は地面に倒れた 芝生が背中にあたってちくちくする うっすらと目を開けて見ると その上には小さくて意地悪なあいつが私を見下ろす