「…………」 「…………」 移動する間、しゃべる人はいなかった。 自然に少し震えた足。 寒さ…だけではないのはわかってる。 でも、そんなあたしを一番心配してくれたのは蓮斗で。 冷たいあたしの手を、しっかりと握ってくれていた。 それだけで泣きそうだった。 篠沢享也は、雷樹と歩いていた。無言…だったけど。 あたしが知らない、蓮斗と麗央と結城と雷樹と篠沢享也の昔の絆…。 なんとなくわかる… 昔は、5人で、とっても楽しそうに過ごしてた気がする。